GWの連休を使って今年は盛岡に行った。
大きな川に沿って、ジョギングしている人や犬の散歩をしている人など、そこに住む人の日常をたくさんみた。ひとり旅で町を歩いていると、よそ者の旅行客というそわそわした気持ちになりがちだが、川と共に自然な形で人がとけ込んでいるこの町では、ひとりであてもなく過ごしていても心地が良かった。城跡地の側のベンチは時おり満員だった。
盛岡は、喫茶店が町の至る所にあり、チェーン店のスタバは潰れたと聞いた。
冷麺は店によって味も具材も違っていて、面白かった。瀬戸内海と同じ気候なはずがないのに何も考えず薄着で行き、冷たい冷麺を食べて、風邪を引かない訳がなかった。盛岡は岩手県で、岩手県は完全に東北地方だった。
和菓子屋も素朴なのに美味しいものがたくさんあった。3泊中何度も通い、ホテルで温かいお茶を淹れて、一人で唸りながら食べた。
帰ってきてからひと月も経とうとしているが、まだまだ興奮さめずに過ごしている。
いまが忙しくても、「美味しいものを食べることを諦めない」という言葉が、心に光っていて、それが続いている。
料理。
料理は、他の家事と同じで、休みの日や前日など心に余裕のある時に、多めに取り組んでおくことが大事だと気がついた。そして、めちゃくちゃに手を加えなくても、それ自体が結構おいしいことを知った。ここ数年、洗い物の感覚がすきになっていたので、料理というものが、仕事でちりぢりになって、料理をやらなくなった時からの再スタートでもなかった。日々の生活の中で、習慣になったことがあって、複合的に、螺旋状に進んできているのだった。
とにかく、今、「美味しいものを食べることを諦めない」という言葉がわたしの支えになっている。わたしはいつも、美味しいものがたべたかったのか。
*今月の「満月の夜、器をかざして思い出す」は、もう少し先に出来上がります。
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