油断してて日焼けした。

目が覚めた時には暗かった。

頬がひりひりしていて、目をパチパチすると目の奥がまだ熱い。いつの間に日に焼けたのだろうか。少しずつ別れ、一人で車に乗り、運転して家に帰る。アパートの空気が停滞していた。もう夏やん。またもうこの季節やん。いつの間にかやってきたこの季節、クーラーを昼間から久しぶりにかけた。シャワーを浴びて、もう今日は一歩も出たくないと思っていながら、いやまだ出るかもなと迷ったまま、ひとまずは出ないと決めて、横になる。外はまだ明るい、日曜日の夕方16時。部屋の中は電気はつけてないが、自然に光が入ってきている。ほどよい薄暗さ、曇りくらいだろうか。

仕事で巻きで進めておきたいことがある時、早くに出社すると、自分からは電気をつけないでいる。アパートよりも日の入りがよくないので、室温も低くて、夕立ち来そうな曇りの暗さ。暗いほうが限りなく落ち着くので、家と同じような空間で仕事したいのだが、その後出社した上司に心配されながら、電気をつけられる。急にまぶしい。そして逆算してきたのに、巻きでやりたいと思っていたことがまあまあ終わっていないことに焦る。結局、人工的な蛍光灯の光、ガンガンに浴びさせられることによって、サッサカあるいて、またははしって、ひとつ消してはまた2、3個同時に出てくるのではないかという謎の恐怖に駆られて、ゴリゴリこなしているのである。あれ、なんの話やったっけ。

帰宅後、やや強めにかけていたクーラーのおかげで、寝具はひんやりとしていた。たまっていた連日の家事を終えて、寝っ転がる。外からはもう子どもの声は聞こえない。重機ももう使っていない。取り外しのきかないリモコン付きのクーラーのモーター音だけが聞こえている。静かな時間。ひんやりしている中でも、布団の中はまだ部屋の熱がこもっていた。ずっとあるのは嘘やと思ってたゴールデンウィークに、又吉直樹『東京百景』を再読し、そこから急に今までにないくらい又吉直樹が刺さってきていて、ここ1ヶ月、いつものように動画を見ていたら、上からスマホが落ちてきた。下唇に口内炎ができそうな予感がしている。そのあと、いろいろ諦めて眠ったようだ。

夕方になる前に、今しかできん溜まった家事済ませてはよ家出なと思うばかりの、最近の休日だったので、日中、やりきった感満載で明るい中、何をする訳でもなく眠ることが久しぶりだった。そして、もうひと眠りしてから動こうと思って目を覚ましたら真っ暗だったという絶望感も久しぶりだった。

暗くなってしまったと、うだうだ動画の続きをみたりしながら、気持ちはやっぱり元気で、ただただ筋肉痛になっていて、身体が凝り固まっている。「トップガン2」のサントラが昼間コンビニに届いて、入手したばかりだったので、録音の途中、車に入れっぱなし、やっぱり聴きたくて、エンジンをかけ、はたまた近くのセブンまで走らせる。「トップガン」、今のところわたしの中で今年一位。親とも映画の話共有できたの初めてで、やっと「ミッションインポッシブル」を見る気になったらしい。ゴースト・プロトコル編が一番すきだ。

今日は暑かった。仕事を終えた後寄るそのコンビニは、いつもの人たちが働いていた。完全に部屋着、部屋で着るレベルの着古したティシャツにステテコだったので、目を合わせることなく、知らないふりをするけれども、やっぱりメガネをかけて、マスクをしていても、「袋は要りますか?」の返答がいつものわたしの感じだったので、バレてるやろなと思う。レジ前のアイスのコーナー、桃のアイスバーがひときわ売れていた。今日は本当に暑かった。一曲聴き終えないうちに着いたので、まだ聴き足りなくてアイスコーヒーを買って、出る。これからの季節の日中も、食後に飲みたくなるのは大抵ホットなので、氷の入ったアイスコーヒーは久しぶりだった。カラカラ混ぜて、運転しながら飲む。

夜、22時過ぎ。日中とは違う、ひんやりとした空気と少し土が湿っている感じ。木々のにおいがまとわりついてくる感じ。カエルの声が聞こえてきて、街灯には虫が集まってきている。雲に隠れているが、ぼんやり光っているので月があると分かる。住宅街や、大型の多い大通り、日中暇すぎて何もしてなくて、夜いろいろ考えすぎて寝られなかった時期が数年前にあった。夜に外をめちゃくちゃ散歩しては、咲いている花や、家と家の間の何でもない空間を写真で撮ったりしていた。ちょうどこの時期だったと、少し萎んだアジサイをみて思い出した。日々の景色を味わうことをいつの間にか忘れてしまっている。

車は家へと入る細い通りを通り過ぎた。部屋の中では気がついてなかったが、メガネの度は想像以上にあっていない。窓を前も後ろも全開にしてみたら、アパート出た時よりも肌寒く感じて、においもそんなに感じなかった。半分程度にして、ゆっくり大回りで一周。途中の24時間スーパーで残りのコーヒーを飲みながら、ぽつぽつ思い出したことを書きたくなってきて、車を停めようとしたけれども、駐車しようとギアを変えた時に、そういやアイス2本も買ってたわと思い出して、家の方へ戻る。


結局、寝っ転がりながら、小一時間も書いてしまっている。そして、寝たらもう幻のように感じてきてしまっている。町内会費の集金にお札を崩したかったのに忘れて、ただただ買い物して帰ってきてることにも気づく。100円玉結局ないやん。


先のことは想像できなくなったまま、時間だけが経ってしまって、自分だけ同じところにこだわって、足踏みして、取り残されているような気持ちになることがある。

濃密な時間とは逸れたことしか書けなかったけれども、たぶんわたしは今までのことを思い出して、それを積み重ねることで、それを持って生きていけるタイプなのではないかなと今は思う。たぶん、新しい境地。

久しぶりのいろんなことを思い出せてよかったです。一つずつわたしはわたしとして積み重ねて、また再会できたらと思います。ありがとうございました。


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