この冬初めての肉まんを食べた。「酢醤油かカラシはいりますか?」と聞かれる。そうやって肉まん、食べることあるんやったと思い出したのと同時に、「こういう時だけだ」と特別感にあふれる。
551の蓬莱。帰省のとき、学生のころは、安いからと普段は高速バスで帰るところ、祖母が危篤だと知り、すっとばして新幹線で京都駅まで。乗り換えで買って、そこから電車→バスを乗り継ぐ。ニンニクのにおいが凄まじいのにどうしても食べたくて、頑張って持って帰ったことは、肉まん食べてる最中の母にすごく説明しながら、食べる。弟は、まず説明聞くような距離で食べてない。まずゲームしながら食うんやない。味わえ。味わうんや。姉の頑張り知る由もなく、食べ終わったとて、説明は続く。。
肉厚の、プチっといいそうな生地の肉まん。お皿の酢醤油にダイブさせてたべた。
コンビニ。じいちゃんは、ごちゃごちゃしたスーパーより近所に便利なコンビニ、ファミマが出来てから、よく買ってきていた。買って来て、わたしに渡してくれたときに願うのは肉まん一択やけど、たいていこしあんかつぶあん。あんまん食べれへんわたしは、心の中で“肉まん”と願った裏紙の“あんまん”表記にがっかりして、やっぱりなと思いながら、せっかく買ってきたんやからじいちゃん食べなよと、たった一つのあんまんを渡すけど、「ええんや」の一点張りで結局たべることになる。食べれんことはなく、濃い緑茶、急須に入れてもらって、お茶と一緒に最後のほうは飲み込んで食べた。たいていついてるテレビはサスペンスドラマ。また犯人追い詰められたのは、崖の上。
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森ゆに作の曲、『雪が降る』がふとした時に頭の中にかかる。アルバム名は「祝いのうた」。曲名から、軽やかなまろやかな柔らかいメロディから、森ゆに氏の透き通った声から、地元の真っ白な冬と、祖父母を思い出した。
冬は冬でも、思い出したのは、普段より寒い夜から降り出して、「積もるぞ」と強めに父や祖父に言われながら朝を迎え、起きたての障子がやけに明るく、廊下から窓をみると、山一面真っ白の雪で家の中が明るくなったときの、冬の光景。
メロディはオレンジがかった、どこか包んでくれそうな、懐かしい音。息をするテンポより速いが、心地よく肯定してくれているようで、祖父母といる時間を思い出した。
『祝いのうた』は、別れがあるから、出会いがあるということ。卒業式のように、しんみりとしながらも、それぞれの門出を祝うような、見守っているからこその心のあたたかさを感じられるアルバムになっています。
暦的には春。もうすぐ卒業式。新学期。月末の次は年度末。そして、新年度。それぞれの節目に祝杯です。
CDのパッケージ開けたら、またびっくりで、わたしはここ最近のCDジャケットで一番感動したくらいのものです。色の対象、紙の質、印字、とどれをとってもCDならではだなぁと思いました。一人一人の思い出とともに、大事にできるアルバムです。
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